給与はデリケートな問題なので「気になるが聞きづらい」と話題にすることをためらう人もいるでしょう。しかし、一番気になるポイントでもあります。診療情報管理士の給与は大体どれくらいなのでしょうか。
診療情報管理士は病院の受付や会計課、大学病院の秘書課などで働くことが多いようです。
令和3年度の医療経済実態調査によると、総合病院に勤務している診療情報管理士を含む医療事務の平均月収は約28万円でした。一般的な看護師の平均月収は33万円~35万円なので看護師と比べると若干低めかもしれませんが、夜勤がないことを考えるとそこまで低い金額でもありません。
厚生労働省の資料によると診療情報管理士の全国平均年収は約440万円でした。日本人の平均年収は約433万円なので、診療情報管理士の平均年収はそれよりも高い傾向にあります。ただし、同じ診療情報管理士でも都市部と地方では数万円の差があるので、その点は理解が必要です。また、同じ都市部でも民間病院か公的な医療機関なのか、病院の種類によっても差があります。これは診療情報管理士に限らずどの仕事にもいえることですが、少しでも高い給与を得たいのであれば、地方ではなく都市部で働くことをおすすめします。
ボーナスの平均支給額は年2回合計で月給の4ヶ月分です。看護師と比べると低めですが、その分、各種手当や福利厚生が充実しています。そのため、給与よりも安定性を求めて診療情報管理士になる人も少なくありません。
また、同じ病院に長く勤めると、主任・係長・課長・部長と昇進します。役職が上がると手当も付くため、平均年収もアップします。
診療情報管理士は基本的に残業はありません。残業したとしても月に5時間から15時間程度で、残業代もきちんと支給されます。仕事と家庭を両立したい女性からするととても魅力的でしょう。
勤務する病院が民間の総合病院なのか、大学病院なのか、公的な医療機関なのかによって金額は異なりますが、診療情報管理士の基本給は勤続年数が長くなるにつれて徐々に上がっていきます。年収アップを目指すのであれば、できるだけ長く同じ病院で働いたほうがいいでしょう。産休・育休や時短勤務制度を設けている病院も多いので、ライフスタイルが変化しやすい女性も長く働けます。
資格は必須ではありませんが、有資格者のほうが優遇される傾向があるため、年収アップを目指すなら資格取得も視野に入れておくといいでしょう。